2008年2月13日

                                    連合北海道 事務局長 村田  仁
                                          
                                   

  米海兵隊員による沖縄少女暴行事件に関する談話

 沖縄でまた、米海兵隊員による少女暴行容疑で2月11日逮捕される事件が発生した。
 沖縄県では、1995年にも小学生の女児が海兵隊により暴行される事件が起き、大規模な県民総決起集会が開催されるなど、米軍基地の整理・縮小を求める沖縄県総ぐるみの運動が起こり、翌年、1996年の普天間飛行場(宜野湾市)の返還合意につながった。
 しかし、1995年以降も、沖縄県をはじめとして青森県・長崎県・神奈川県など各地において米兵による事件が発生しており、その都度、米軍は綱紀粛正を約束してきたが、またしても、その約束は裏切られた。

 米兵が事件・事故を起こすたびに問題になるのが、日米地協協定だ。そもそも不平等とされる日米地位協定の見直しを運用の改善で済ませてきたことが、徹底した綱紀粛正が叫ばれながら、同種の犯罪が減らないことにつながっているのではないかという疑念を持たざるを得ない。今回は公務外の事件で沖縄県警が逮捕したが、女性の人権を蹂躙する重大な犯罪であり、決して許すことの出来るものではなく強い怒りを覚える。
 改めて、日米地位協定の見直し、米軍に対する厳重なる綱紀粛正と再発防止の徹底を求めるものである。

 この様な状況下で防衛省は、戦闘機訓練の一部自衛隊千歳基地への訓練移転を2月下旬から一週間程度、日米共同訓練として実施することを道ならびに訓練移転の受け入れを表明している関係自治体である千歳市、苫小牧市に明らかにした。 
 連合北海道は、関係地協、関係地区連合との間で、対策会議を設置し、沖縄の異常な事態の抜本的な解決策としては、「危険の移転・分散」ではなく、「日米地位協定の抜本的改正」と「米軍基地の整理・縮小」であることを明確にし、自衛隊千歳基地への訓練移転について反対していくことを確認している。

 度重なる米軍人による事件、F15戦闘機の事故の続発、米軍ヘリコプター機の墜落炎上など、国民の不満・不信・不安が解消されない中での戦闘機訓練の一部自衛隊千歳基地への訓練移転の受け入れは白紙撤回の立場で、道や関係自治体、関係機関への申し入れをするとともに世論に訴えていく。

以 上