2008年2月12日

                                    連合北海道 事務局長 村田  仁
                                          
                                   

米空軍戦闘機訓練の自衛隊千歳基地訓練移転に対する談話


 防衛省は2月4日に、2006年5月1日に日米両政府において合意していたF15戦闘機の一部自衛隊千歳基地への訓練移転を本年の2月下旬から一週間程度、日米共同訓練として実施することを道ならびに訓練移転の受け入れを表明している関係自治体である千歳市、苫小牧市に明らかにした。

 連合北海道は、2005年11月に、当時の防衛庁札幌防衛施設局が道に対して、戦闘機の訓練の一部を自衛隊千歳基地に移転・分散を正式に説明した以降、2005年12月に関係地協、関係地区連合との間で、本問題の対策会議を設置した。

 対策会議では、沖縄の異常な事態の抜本的な解決策としては、「危険の移転・分散」ではなく、「日米地位協定の抜本的改正」と「米軍基地の整理・縮小」であり、米国への移転・撤収することであることを基本的なスタンスに、現状では、訓練移転・固定化につながる自衛隊千歳基地への訓練移転について反対していくことを確認してきた。

 その確認に基づき、知事や札幌防衛施設局、千歳市、苫小牧市に対して移転反対を申し入れるとともに、訓練移転問題を考える市民集会、移転反対全道総決起集会など世論に訴えてきた。しかし、「国内における米軍基地の整理・縮小」や「日米地位協定の抜本的改正」が明らかにならない中で、道や関係自治体が安易に受け入れを表明したことは誠に遺憾である。

 この度の防衛省が明らかにした2月下旬からの自衛隊千歳基地での日米共同訓練においても、「在日米軍基地の整理・縮小」とは裏腹に、「危険の分散・移転」であり、基地の強化・拡大、訓練移転・固定化につながることを懸念する。

 近年、米軍のヘリコプター機の墜落炎上、F15戦闘機の事故が続いており、2月11日には米海兵隊による少女暴行事件が起こるなど、住民の不安や不信が解消されない中での受け入れは認められないという立場で、道や関係自治体、関係機関への申し入れをするとともに、訓練移転反対を世論に訴えていく。

以 上