2024年第1回定例道議会に向けた民主・道民連合政策審議会との政策協議及び北海道結志会への要請・意見交換を実施
【連合北海道・政策情報No.2(2024年2月8日)】
2024年2月6日(火)、連合北海道は民主・道民連合政策審議会との政策協議及び北海道結志会との要請・意見交換を実施し、第1回定例道議会に向けて連合北海道の政策・制度実現に向けた取り組みの基本方針、並びにエネルギー・環境政策委員会の取り組みの基本方針などについて意見交換等を行った。
冒頭、連合北海道の荒木副事務局長から「大企業は賃上げの機運が高まっているものの、全企業の99%に及ぶ中小企業に賃上げが進まなければ、道内企業の持続的な発展には繋がらない。本日の提起する内容も含め、議会の論議に反映されたい」との挨拶があった。
続いて、中川浩利・民主・道民連合議員会政策審議会長から「これまではコロナ禍での対応が議論のメインだったが、今年度は物価上昇に賃金が追いついていない現状をどう考え、どのように対応していくのか、しっかりと知事に質していきたいと考えている。ただでさえ道内は賃金不足と相まって、人手不足が顕著である。本日は連合北海道と充実した意見交換を行いたい」と挨拶した。
次に、連合北海道の永田総合政策局長より春闘の方針や「政策・制度実現に向けた取り組みの基本方針」「エネルギー・環境政策委員会の取り組みの基本方針」のポイントを説明した後、意見交換を行った。永田局長が建設業協会や商工会議所などに聞き取った、ラピダス進出や北海道新幹線延伸に伴う札幌駅前開発などで電線等の資材不足が懸念されているという建設業界の実態を話すと、渕上綾子議員からは「詳しく伺いたい」との質問があった。加えて、中川議員は「資材不足となれば、とりわけ地方では資材を入手できないこととなり、必要な建設等の計画が進まなくなる。こういった状況が全道各地に顕在化することを心配している」と述べた。これに対し永田局長は「道が発注する公共工事についても、適正な工期設定や労務費の転嫁を通じた取引適正化を道が自ら行うべきである」と指摘した。また、永田局長はカスハラ問題について取り上げ、「札幌市は役所内にカスハラのポスターを掲示したことにより、カスハラが減少したとのことである。一方で、地方の小さな自治体がカスハラのポスターを自前で作成し役所内に掲示することは地元住民の視線もあることから厳しいなどという意見も受けた。したがって、道が主体的に、道内全市町村に対し、住民からの迷惑防止に関するポスターを作成し、掲示を促すことが重要である」と話し、今後の対応に協力を求めた。最後に中川議員は「道内の災害対応や緊急対応をはじめ、北海道に住んで良かったと思えるような、前向きな知事の姿勢と道政展開に関する答弁を引き出したい」と力強く訴えた。
北海道結志会との意見交換では、冒頭、北海道結志会の佐藤伸弥会長が「例年、定例道議会毎に連合北海道との意見交換の場を設定していただき感謝している。賃上げについては昨年より機運が高まっているが、道内の中小企業にまで波及することは依然厳しいと考える」と挨拶した。続いて、白川祥二議員からは「連合北海道の政策の中に『農業』『酪農業』の文言が入ったことは評価したい。牛のゲップやオナラ等による温室効果ガス(メタンガス)は、削減量を排出権としてクレジット化する、カーボンクレジットを提言してはどうか」との意見があった。次に、滝口信喜議員からは「政労使会議については、道や労働局主催のものに限らず、各振興局単位においても情報共有の場として実施すべきである」との助言を受けた。さらに、池本柳次議員からは「道内は人手不足といった問題がある上、若者は道内から転出していること」や「幌延深地層研究センターの研究期間が2028年度まで延長したことが示されたことについて、鈴木知事は、昨年から『現時点では』という言葉を使い始めている。議会の場において再延長はしないと釘を刺していく」「道内の人口減少やあらゆる業種における人手不足の問題は少子化対策だけでは解決できない。現在、道内の人口減対策として外国人技能実習生を移住させることなどについて検討している」と述べるなど、活発な意見交換が行われた。
以上