相次ぐ米軍艦の道内港入港に反対する 申し入れ、抗議集会を実施
1月30日から苫小牧港へ米海軍ミサイル駆逐艦「ラファエルペラルタ」が、2月6日から小樽港へ米海軍ミサイル巡洋艦「アンティータム」が入港することを受け、連合北海道は産別・地域からの抗議打電行動とともに、1月27日・2月2日に入港中止を求め、北海道要請を行いました。
在札幌米国領事館へは新型コロナウイルス感染の観点から書面となりました。
北海道への要請では清水危機対策課長は「道としては港湾管理者である自治体の判断を尊重するものであるが、在札幌米国総領事館に対し、寄港中の事故防止や乗組員の規律維持などについて要請を行った」と回答。
連合北海道からは「米艦船が相次いで道内民間港に入港する。入港目的を軍艦にとっては軍事行動である通常入港であり、自治体に対する軍事的役割の強要、軍事利用の常態化となる。また近隣諸国の軍事的緊張を高める。軍艦の母港以外の民間港入港は台風や急病人など緊急時に限られるのは当然のこと。米軍再編の基本は『歓迎されない場所には展開しない』である。我々は反対の声を上げ続ける。道として道民の命と暮らしを守る観点から引き続きの対応を求める」と再要請しました。
在札幌米国総領事館からは「貴重な意見として承った。大使館を通じ、きちんと本国に伝える」との回答がありました。
1月30日早朝に苫小牧港入港するミサイル駆逐艦「ラファエルペラルタ」入港に対して、胆振地協と苫小牧地区連合などが主催する入港抗議集会が行われました。
連合北海道胆振地協日西会長は主催者挨拶で「ラファエルペラルタが入港を強行しようとしている、平和であるべき北海道の民間港を戦争の拠点にさせるわけにはいかない。近隣諸国への威嚇行為であり、苫小牧港を軍港化させてはならない。戦争のない平和な世界の希求を何より大事にすることが当然である」と述べました。
2月6日昼に小樽港へミサイル巡洋艦「アンティータム」入港に対して、後志地協・小樽地区連合などが主催する入港抗議集会が行われました。
連合後志地協佐々木会長は主催者挨拶で「入港の条件として、核搭載の有無について審査があるが、そのことよりも、あの軍艦自体が武器、兵器であり、民間の港である小樽港に入港させてはいけないとの認識を持っている」とした上で、「この港の沖には防波堤があるが、防波堤では艦船を防ぐことができない。私たちがスクラムを組み、平和を脅かす荒波を防ぐ防波堤となり、平和運動を前進していこう」と述べました。
皆川道民運動局長は両抗議集会に参加、連帯挨拶で「入港の根拠とされる日米地位協定第5条は、米艦は入港料は課されず出入することができるとの規定にすぎない。この規定をもって米軍艦が日本の民間港のどこでも自由勝手に出入りできるというのは拡大解釈」と述べ、また「いかなる国籍の軍艦であっても道内民間港に入港することを認めない。米軍を歓迎しない。今後もきちんと反対姿勢を表明し続ける」と述べました。
連合は米軍は日本の法令を守らずとも良いとする「日米地位協定」の抜本的な見直しを求めています。そして私たち連合北海道は、今後もいかなる国の軍艦であっても、緊急時以外の道内民間港への入港には反対し続けます。