衆議院解散・総選挙にあたっての談話
日本労働組合総連合会北海道連合会
事務局長 杉山 元
本日、安倍首相は臨時国会冒頭解散し、衆議院総選挙が10月10日公示、22日投開票の日程で行われる事となった。
野党は6月に憲法53条に基づき、臨時国会の早期召集を要求したが、これを3カ月以上もたなざらしにした揚げ句、国会議論を何も行わずの冒頭解散であり、国会軽視を断じて容認出来ない。
首相は、8月の内閣改造を「仕事人内閣」と強調し、「働き方改革」のための法案などを準備したうえで、召集時期を決めたいと語っていた。
だが、肝いりとしていた働き方改革は後回しになり、新閣僚はまだなにも仕事をしない中での解散である。
安倍首相は記者会見で、「国難突破解散」と表明し、衆院解散の理由を少子高齢化と北朝鮮情勢を「国難」として、「国民の信任なくして大改革、毅然とした外交は進められない」というものだった。
しかし、臨時国会冒頭で解散に踏み切る大義・理由は語られていない。
会見で消費税の使い道を「国論を二分する大改革」とまで言い切ったが、増税分の使途変更が、国会はもちろん自民党内でも議論されたことはほとんどない。社会保障の充実策は民進党の前原誠司代表も主張しており、選挙戦で与野党の大きな対立点になるとは言えない。
政権与党が圧倒的な数を有している今日の政治状況からも、国民の信を問うべき差し迫った政策的な緊迫はなく解散・総選挙の大義はない。
自身の保身や森友学園や加計学園の問題をめぐる「疑惑隠し」の意図があると断じざるを得ない。
しかし、解散した以上、解散総選挙を安倍「一強」体制にピリオドを打つ千載一遇のチャンスにしなければならない。
その為には、民進党は国民に対してビジョンを示すと同時に、早急に闘う体制の構築を図る事が求められる。
北海道から「政治の流れを変える」ため、連合北海道は推薦候補完勝をめざし組織の総力を上げて戦い抜く。
2017年9月28日